悩みすぎな私の子育てライフ

ある主婦の生存軌跡を残すメモ

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夕食がお好み焼きだった本当に普通の休日の話

ある天気のいい休日の話。

 

夫と3歳の長女、1歳の次女と私の家族全員で少し遠くの公園にのんびり歩いて行った。

 

昼下がりの午後だった。

 

特になんの目的もなくのんびりと・・・。

 

「今日の夕食はキャベツがいっぱいあるからお好み焼きにしようか」

「いいねー」

「今日DVD返そうと思ったけど、子どもがまだ見れてないから、今度にするわ。」

「そうしたら」

 

なんて・・・たわいのない会話を夫としながら歩く。

 

道中で、あそこの電柱まで競争だ!・・・と言って長女と一緒にヨーイドンッ!って走ったり、道の端の塀を見つけては平均台のようにして歩く長女の手を引いたり。

 

私が「そんなことせずに、公園に行くよ!!」というと夫が「別にいいじゃん楽しめば」と私をなだめた。「そうだね」と私も言った。

確かに公園に急ぐ理由なんて何もない。

 

次女は夫の抱っこひもの中ですやすやと寝始めた。そして公園に到着した。

 

公園にはたくさんの人がいた。素敵な芝生と大きな池と少しの桜があるこの公園にみんな引き寄せられてきたみたい。

 

長女は遊具で楽しそうに遊んでる。私はそれを少し離れて見守る。夫は眠った次女を抱っこしてベンチに座っている。

 

しばらく遊んで肌寒くなってきたので帰ろう、と長女に言うけれど、なかなか帰ろうとしない。「まだ遊ぶ!!」の一点張り。

 

そしたら、3人の子ども連れのお父さんも「おまえら!もう早く帰るぞ!帰ってお好み焼き作らんといけんのんだから!あとDVDも早く見ないと返せないだろ。そうだ!帰ってDVD観よう!!」となかなか遊ぶのをやめない子ども達に向かって叫んでいた。

 

それを聞いていた私達は目を合わせて笑った。

 

どこの家も考えること、やることは同じなんだなあって。そんな夕食のメニューの偶然の一致が面白かった。

 

そして何とか長女を言い聞かせて帰路についた。

 

昼寝から起きて元気になった次女は道いっぱいにばら撒かれているどんぐりを拾いたくて、抱っこひもからおろせおろせっというので、しばらくどんぐり拾いをさせる。そしてやっと次女をどんぐりというトラップから引き離して帰り始めたら、今度は長女がどんぐりのトラップにはまって、走ってどんぐり達の元へ行ってしまった。

 

全く、なんで子どもってこんなにどんぐりが好きなんだろう。

 

そして、次女を抱っこひもでだっこして、長女を肩車して、リュックを背負っている夫と手ぶらな私は並んで歩いた。

 

「今思ったら、なんであなたそんなに頑張ってるの?リュックぐらい持ってあげるのに」

「知らねーよ!抱っこひもとリュックの順番間違えた」

「あーよくあるある。リュックおろせないよね。」

 

「ちょっと考えてたんだけど、もし、自分だけに50年ぐらいの時間を与えられたら嬉しい?」

 

いつもの様にこんな突飛な話は突然始まる。

 

「は?どういうこと?」

「例えば、明日からあなたは新しい職場で仕事でしょ?今日の夜おやすみなさいーって寝て、明日になるまでに50年の時間を余分にもらえたら?50年たったら、目が覚めて、新しい職場に行くの。その間、肉体的な老化もしない。他の時間は止まっている。完全な自分のプライベート時間。どう?」

「んーーーそんなのいらんわ」

「なんで?ゲームも50年間ずーーっとできるんだよ?邪魔されずに」

「そんなことしたら、ぼけて、ヒエヒエの元へ戻った時、頭はよぼよぼのおじいさんだよ」

「だから、そんな老化の話はなしでって言ってるじゃん」

「とにかく、そんなのいらねー」

「じゃあ、寿命を神様からプラス50年プレゼントされたら欲しい?」

「いらんわそんな時間。」

「ふーん。余分な時間あったらいいと思うんだけどなあ・・・」

「じゃあヒエヒエは?」

「50年自分だけの時間があったら・・・。う~ん・・・ブログの記事でもためとこうか。たくさんたまるぞーー」

「50年も何も評価されず反応されずに頑張れる?」

「・・・・・それは・・・絶対無理だ。考えただけでも恐ろしい・・」

 「俺は、今のヒエヒエがいるこの世界がいい」

「ははは」

 

まったくいつもの様に嬉しいことを知れっと言ってのけるなこの男は。

・・・と、この会話ですっかり上機嫌になった私はさらにもしも話を続ける。

 

「じゃあ、むちゃくちゃ強靭な体でむちゃくちゃ貧弱な脳みそとむちゃくちゃ貧弱な身体で むちゃくちゃ強靭な脳みそどっちがいい?」

「へ?」

「風邪も全く引かないしいくら体を使っても疲れない。だけどものすごく馬鹿。か、頭は恐ろしくいいけど、身体がものすごく弱い。」

「馬鹿ってどのぐらい?トイレに行きたくなったらそこらへんでしちゃうぐらい?」

「うん。でも最低賃金の過酷な肉体労働でもぜんぜん疲れないよ。しかも笑いながらこなせる。」

「・・・・俺は、強靭な脳みそで軟弱な肉体の方がいいな。寝たきりでパソコン一つで稼ぐわ・・。」

「でも、キーボード打っただけで骨折しちゃうんだよ」

「・・・・・」

 

私はさらに続ける。

 

「じゃあ、すごく見た目がかわいいけど性格が絶望的に悪い女の子と、性格はものすごくいいけど、見た目が絶望的に悪い女の子どっちがいい?」

「それは、見た目がかわいい子」

「それは即答なんだ。最悪だな。なんで?」

「だって見た目は努力してもどうしようもないじゃん」

「最近は整形という手があるよ。」

「でも俺は見た目がかわいい子の方がいい」

「ふーん。なんだか納得いかないなあ」

「まー俺には性格も見た目も完璧な女の子が嫁だから関係ない話さ」

「ははははは-そうそう!この質問は、そのことを再確認してもらうためのクエッションでした!!」

「は?クッション?笑い過ぎて何言ってんのか全然わからなかったんだけど?」

「クエッションだって!かわいくて性格もいい・・・」

「はい?」

 

なんていつもの様にいまだにドン引きなバカップルみたいな会話をしているうちに、家の前に着いた。

 

「まー今のままがいいってことだね」

「そうそう。普通が一番」

 

そして、その夜、夕食に美味しいお好み焼きを家族四人でたらふく食べた。

 

なんだか、とても美味しく感じた。特に大した材料は入れてないけど。

 

何も特別なことはしていない普通の休日だけど、何だかとても幸せを感じれたそんな一日でした。

 

 

 

 


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