全ては違いがあって生まれる。
「風」について考えるとよくわかる。
風が生じるのは、気温の違いがあるからだ。
太陽からの距離の違いで生じる。
海と陸地という異なる存在があるから生じる。
海と陸地では、太陽によって温められるスピードが違うから。
陸地の方が温まりやすく、海の方が温まりにくい。
だから、海の空気と陸地の空気とで、気温の差が生まれる。
それによって暖かい風と冷たい風の気流が生じて天候の変化が生じる。
人間も同じような気がする。
色々な違いがあってこそ、流れ、変化が生まれる。
相反する強い感情同士がぶつかるほど、より強い変化が生まれる。
まるで大気の流動のようだ。
気温差が大きいほど、大気の変動が大きくなり、より大きな雲ができたりする。
そしてダイナミックな変化が生じるのだ。
もしかしたら、創造も同じ原理で生じるのかもしれない。
相反する強い感情や考えを同時に存在させる事を強いられた環境にたまたまいた人間に、大きな創造の種が生まれるのかもしれない。
きっと、葛藤が何かを生み出す。
相反するものが合流する過程で、雲みたいにモクモクと何かが生まれるのかもしれない。
違いがなかったら…何も変化は生まれない。何も起こらない。
デコボコが平らになっていく過程
まだらが一様になっていく過程
その過程が「生きている」って事なのかもしれない。
きっと全てが死ぬ時は全てが一様だ。
・・・なんてことを月刊『たくさんの不思議』の『空があるから』を読んで考えましたとさ。