いつか私の中の秩序が崩れていく日がくるから。
どんな素晴らしい思考能力を持った人だって、いつかは必ず崩壊していくから。
ニーチェだって、アインシュタインだって、手塚治虫だって、やなせたかしだって・・・
みんなみんな、機械が動かなくなるように、いつかは機能しなくなってしまうから。
その時に後悔の波にのみこまれて溺れないように。
毅然と立っていられるように。
機械が動かなくなるギリギリまで悔いの残らない働きをしていけたらな・・・って思う。
「もう、何もかも手遅れだ・・・もう遅すぎる」
そんな絶望的な気分になんてなりたくない。
絶望的な後悔なんか死ぬ間際に感じたくない。
せめて、あともうちょっと先まで・・・って気持ちで壊れたい。過去を見る「後悔」じゃなく、常に先をみる「意志」がその時にあって欲しい。
「全く間に合わない」じゃなくて「あともうちょっとだけ進みたい」って気持ちで、壊れたい。死にたい。
宮沢賢治の『農民芸術概論綱要』の最後の方にある「永久の未完成これ完成である」という文章。
この言葉が今ぼんやりと頭の中でしっくりときた。
この言葉が好きだ。
この言葉の響きは私を魅了してやまない。