悩みすぎな私の子育てライフ

ある主婦の生存軌跡を残すメモ

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ただ当たり前に名著はそこにあったんじゃなかった。

あなたは私の元に来るために、実は本当に本当に遠い道のりを、一生懸命歩いてきたんだね。
 
ぽっと、そこに「ただあった」ように見えて、全然そんなことなかった。
 
例えば、ソクラテスの熱い想いをプラトンが本にして、その熱い想いを運ぶために想像できない程沢山の人たちの力で、今私の頭の中にやってきた。
 
ソクラテス本人は一冊も本を残さなかったらしい。
プラトンがソクラテスの想いをつなげたんだ。
 
その源を生み出した本人の命の炎は消えても、熱い熱い想いをキャッチした人達が、遠くへ遠くへ運んでいく。
 
ソクラテス一人だけでの力じゃない。
 
ソクラテスはプラトンにとって偉大だっただろう。
 
だけど、私にとっては、同じぐらいプラトンは偉大だ。
 
なぜなら、プラトンがいなければ私はソクラテスの思想の存在を知ることができなかったのだから。
 
ソクラテス、プラトンだけが偉大なんじゃない。その熱い想いを運んだ人皆んながかけがえのないピースなんだ。時代を越えたたくさんの人たちの力を合わせて2000年以上もの時を「熱い想い」は歩いてこれた。
 
私の元まで来るのに、みんな必死だった。一生懸命だった。命のエネルギを燃やした。
 
私みたいな凡庸な頭にも響くように、一生懸命試行錯誤してくれた。
 
日本人の私にも理解できるように日本語に翻訳してくれたり、テレビでアニメーション付きで解説してくれたり。
 
それは、想像以上に骨の折れる作業だろう。
 
そうやって、たくさんの人の力を借りて、やっと私の心に響くことができた。やっと私に会いに来てくれた。
 
「心に響く」って簡単なことじゃない。
 
ここに来るまで皆んな一生懸命だった。
 
ここに来るまで、きっと沢山の苦悩があった。
 
孤独の苦悩。
理解されない苦悩。
無に帰する不安に対する苦悩。
 
そんな苦悩を「熱い想い」でなんとか切り抜けて進み続けた。
 
そんなたくさんの人の血の滲むような努力のおかげで運ばれた「どうしても伝えたかったこと」が今の私の発展途上の思考体系に織り交ぜられている。
 
私の今の思考がどうして私一人の力で生み出すことができたというのだろう。
 
そんな考えは高慢以外なんでもない。
 
ひとりぼっちで成せることなんて何にもない。
 
私はただ、飛んできた熱い想いを上手くキャッチして、それを自分に練り込んで「私が生きている今」に有意義な形にして創造する。
 
それは、決して立派な本を書く行為だけじゃない。
 
日常の行動に現れたり、自分の子どもや、友人に伝えたりすることだって創造だと思う。
 
自分の行動で周りに影響を与えて、自分の想像どおりに周りの状態を創造する。
 
「今」を生きている私が貢献できることは、それだけだ。

そして、それが立派で重要な役割だ。
 
どんなにささやかであっても・・・。
 
 
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