WBCの14年ぶりの優勝に沸いた日本。
私もその試合に魅了されたにわかファンの一人だ。
不思議な引力に引き寄せられ、準々決勝のイタリア戦から熱中してしまい、今まで基本的なルールすら知らなかったのに、すっかり色々と野球について学んでしまった私です。
本当に不思議な不思議な力が日本中(世界中?)に働いていたように思う。
今回のWBCを観ていて「自分がブレないこと」の重要性を再確認できた。
「自分がブレないこと」はこんなにも重要なんだ。みんな自分がブレないように、ブレないように集中していた。それは本当に本当に骨が折れることだと思う。ブレないということは、自分の信念に確信を持たないといけない。
それは、実はとてつもなく地味で地道な作業だと思う。
信念に確信を持つためには自分を信じないといけない。自分を信じるためには、自分を信じれるに値する記憶(経験に裏付けられた)や能力(練習に裏付けられた)が必要となる。そして、さらに「自分を信じること」をより確固たるものにするためには、他人から「信じられる」という事が不可欠だという事、そのことが何よりも「自分を信じること」を後押ししてくれるのだということを今回のWBCで強く感じた。
さらに、今回のようなチーム戦の場合、「ブレないこと」は個人の問題だけでなく、チームでの問題にもなってくる。
まず、チームの信念を統一させないと、ブレる。
だから、コミュニケーション、決起会が重要となってくる。
そこで、お互いを知り、さらにチームでの信念の統一を固めていく。さらに、その信念を突き通す為に、チームメンバーを良く知った上で、そのチームの中での自分の役割、立ち位置をしっかり自分の中で確立させる。
「このメンバーで、自分はこんな役割を期待されていて、その役割をきちんとこなせば、チームの目標が達成できる」
そのビジョンをそれぞれがきちんと見れていないと、ブレが生じる。自分のビジョンをもちながら、それが全体のビジョンに繋がっていないといけない。
チームの統一、個の統一。
それぞれがしっかり自分に集中してそれぞれの役割をきちんと果たせるように調整して、本番にそれぞれがベストの状態を合わせれた結果の、奇跡のような優勝だったように思う。
「2009年のWBCの優勝した先輩たちの輝いた姿」
きっと、今回のチームの統一のためには、この光景の共有が欠かせなかったように思う。
そして今回の光景もまた未来の素晴らしい光景への架け橋となったに違いない。
今回の光景は多くの人々の心に刻み込まれた。
そして、なんだか寂しいけれど、2023年のWBC優勝の為に形成されたチームの目標は達成されて終わってしまった。このチームを統一していた「2023WBC優勝」という一つのビジョンはこれ以上ない程美しく完成し、そして失われた。だからこのチームも失われるしかない。
だけど、またそれぞれが、次のそれぞれの目標のための地道な歩みを始めている。
もう、彼らは次に向かって歩き始めている。
次に目指す輝くビジョンを生み出すために。
自分をしっかり見つめ続けている。自分がブレないように努力を積み重ね続けている。
だから、私もいつまでもWBCの余韻に浸ってボーっとしているわけにはいかないと思った。
選手たちはもう、次に向かって自分を歩いているのだから。
私は私の役割…私の人生の目標に集中して日々を重ねていかないといけないと思った。
ブレないように。
それがどんなに他人から見てちっぽけなことでも、自分が納得して受け入れた自分の役割をしっかりコツコツとこなしていくことが大切なんだ。自分の思い描くビジョンを目指して。
そのことの大切さを、再確認させてくれた日本のWBCだった。
本当に、本当に、美しい光景を見せてくれて心からありがとうございました!侍ジャパン!
彼らの稀有な輝きの瞬間は、しばらく輝き続けたまま保たれて、次への道標になるのだろう。
そして・・・彼らの生み出した華やかな素晴らしい束の間の光景の後ろには、彼らのこれまでの長い長い道のり・・・地味で血のにじむような途方のない日々の努力の積み重ねの気の遠くなるような時間・・・が横たわっているという事を決して忘れてはならないと思った。
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