世界は速くなった。
内面の世界が、外の世界に影響するスピードが格段に速くなった。
ネットやSNSのおかげだ。
あっという間に広がる。
昔だったら、制作者が死んだ後に有名になる筈だったものも、今では生きている間に外の世界に影響しているのがみれる可能性が高くなった。
いいものはどこかの誰かがみつけてくれる。
素晴らしいことだ。
ただ一方で埋もれてしまう。
沢山の内なる世界の怒涛の流出にさらされて。
分母が大きくなり過ぎた。
もう、公園の砂場で素敵な石を探す話ではなくなっている。今では海岸のように舞台は広い。
そして、結局、素敵なものもそうでないものも、一緒くたにされて見つけにくくなってしまう。
結局は状況は同じだ。
素晴らしい=すぐ周知される
は別問題なんだ。
素晴らしい=すぐ評価される
も、また然り。
結局は素晴らしいものを創り出す行動はそれ自身に価値があり、お金や名声を生み出すこととは別次元にある。だからお金や名声を得ることを原動力としては真の芸術は創る事はできない。
だけど、時間が加速したのは確かだ。
そして、今まで持つことのできなかった手段を多くの人が平等に持つ事が出来る様になった。
色々な可能性が爆発的に上がった。
まるで、新幹線ができた時みたいに。
時間がどんどん節約される。
今まで、なかなか辿り着けなかった知識も、今では手元の携帯でひょひょひょいっと辿り着ける。
今までなかなか繋がらなかった点と点がすぐに繋がるようになった。今まで繋がることなんて不可能だった遠い距離の点にも繋がる事が可能になった。
今まで影響し合うこともなかったもの同士が影響できるようになった。
一人一人のもつ力が大きくなった。
実は今は激動の時代かもしれない。
水面下で、点と点がどんどんものすごいスピードで繋がっていっている。
それはきっと、精神の世界のすごい発展を促すだろう。
芸術もきっと発展する。
その発展が、世界を素敵な色に染めると信じたい。