自分が意図しなくても、人を苦しめていることってあるんだよ。
幾ら、本人が微塵も望んでいない事だったとしても、どうしようもない方向の原因になっちゃったりするんだ。
それを気にしてちゃいけない。
ただ、自分のもっている世界で最善を尽くすのみ。
例えばあるアイドルがさ、心からファンの幸せを願って一生懸命活動してたりする。でも、そのアイドルにハマった既婚者が熱中し過ぎて、配偶者に気持ちが向かなくなってしまったとする。それがきっかけで離婚してしまった場合。
確かに原因はその「アイドル」だ。
だけど、その配偶者がアイドルを責めるのはお門違いってやつだ。
だって、アイドルは悪くないんだもの。
アイドルはアイドルで自分のテリトリーで頑張っている。
「離婚」という不幸はアイドルのテリトリー外で起こったことなんだ。
この世界は確かにつながっていると思う。
でも個人個人は離れ小島のように、遠く離れていたりする。
離れ小島?場合によっては惑星と惑星ぐらい遠いかも。
そう、いくら個人が頑張っても、力が及ばない領域は存在するんだ。
そのアイドルがいくら努力しようが、その夫婦の離婚への歯止めには、どうあがいても力が及ばないのだ。
自分の持っている小さな世界の範囲でしか力は及ばないから。
その離婚はアイドルにとっては全く意図していないが、紛れもない事実になってしまった。
この事実を知らされたアイドルは、責められたアイドルは、罵倒されたアイドルは、傷つかなければいけないのか?
責任を負わなくてはいけないのか?
自殺しなくてはいけないのか?
そんなの、ナンセンスだ。
確かにそのアイドルはその様な不幸を生み出したかもしれない。
でもそれは、……よくよく考えてみると至る所で発生している事だよ。
ただ、気付くか気付かないかってだけ。大きいか大きくないかってだけ。
存在しているだけで、人を苦しめていることはある。
だけど、逆に存在してるだけで、人を幸せにしていることもあるんだよ。
今の世の中は無意識にアイドルを罵倒する様な、自分の怒りの捌け口として的外れな対象を傷つけるナンセンスな行為が蔓延している気がする。SNSがその行為を開放的にしてしまっている。
そんなエネルギーの乱用は悲しいし破滅を生むだけだ。
もちろん、そんな的外れな相手に攻撃する行為は愚かなことだ。
だけど、言われた方もすべてを受け止める必要はないんだよ。
そんな理不尽な攻撃はさらりと受け流すべきであり、その能力はきっと生きる上でこれからさらに必要になってくる気がする。
何が原因で攻撃されるかなんて、分からない。何が原因で恨まれるかなんて分からないし。その原因が自分ではどうしようもないことかもしれない(もちろん対処できる原因も存在するけど)
だから、ただ、ただ、自分の人生に集中して自分の命を精一杯燃やせばいいんだ。
大切なものから目を離さずに。
命の熱い輝きは、何よりも尊い。