4歳と2歳児の育児中のヒエヒエです。
今回は、子供に「文化の違い」や「時差」について触れるきっかけ作りに最適な絵本
「まるいちきゅうのまるいちにち」のご紹介です。
こちらの絵本、
普通の絵本とは違います。
それは、本の中を開いてページを見てみるとすぐにわかると思います。
はい。頭の中に「?」が浮かびませんでしたか?
こちらの絵本、世界の8か国8人の絵本作家と、日本絵本作家「安野光雅」さんが一緒に作った絵本なのです。
「安野光雅」さんは絵本作家で大変有名な方ですので、ご存知の方もいると思います。
こちらの絵本についての「安野光雅」さんの説明を一部抜粋します。
この絵本はロンドンのグリニッジ標準時0時にあわせてはじまります。
月はひとつしかないからどこでみる月も同じですが
東京で見る月とシドニーで見る月はたがいにさまさまです。
ケニアのように赤道あたりでは
月はまよこをむいた感じになります。
つまりケニアでみる半月は
船のような形になって沈んでいくのです。この本は 言葉や 時間や 季節の
違いがわかるようになっていますが
なぜ そうなるのか 答えはかいてありません。
それは子どもたちが大きくなって自分の頭で考えて
そのわけが わかっあときの驚きと よろこびのためにとってあるつもりです。
子どもがふしぎに思ったら おとなもいっしょになってふしぎがってほしいと思います。
「まるいちきゅうのまるいちにち」の「この本をみるこどもたちへ」より引用
以上の説明でなんとなく、この絵本の読み方が理解できたでしょうか?
例えばこちらが最初のページです。
右上の日本の絵に注目して下さい。
絵の左上に国名「日本」そして右上に日時「1月1日9:00」と記載してあります。
続いて次のページです。
こちらも右上の日本の絵に注目してください。絵の右上の日時が「1/1 12:00」と前のページから3時間進んだ様子の絵が描かれていることがわかります。
そうです!こちらの絵本、「言葉のない絵だけの1日の流れを表した紙芝居が8カ国分ある」みたいな感じで理解していただけたらいいと思います。
同じページだと同じ瞬間をあらわしているのです。
例えば最初のページで日本が1月1日の9:00だったら、同じページの左下の絵のブラジルは12月31日の21:00と表記されている訳です。
あれ?じゃあ左のページの真ん中の文章は何?って鋭い方は気づいたと思います。
実は左のページの真ん中の文章は右のページの真ん中の絵とリンクしているのです。
このページの見開きにまたがっている真ん中の絵と文は「安野光雅」さんが担当しており、太平洋上の日付変更線に浮かぶ空想上の無人島という設定です。
この空想上の無人島に住む「タスケ」くんが周りの絵の8カ国の国の人達に色々と呼びかけている台詞が、左ページの真ん中に記載されている訳です。
絵本の表紙の麦わら帽子をかぶって、右手を上げている男の子が「タスケ」くんですね。
いやあ〜よく考えられているなあ、と。
こちらの「まるいちきゅうのまるいちにち」絵本、工夫が凝らされているだけ、最初、読み方を理解するのに少し時間がかかります。
ですが、読み方を理解したら、こんなに独特で素敵な絵本は滅多にないと気づかされます。
私は、4歳の長女と一緒に地球儀と併用して、こちらの絵本を読みました。
「ブラジルは日本の裏側にあるから、夜なんだね〜」
みたいな会話を子どもとしながら、こちらの絵本を読むと、よりこの絵本の活用の仕方が広がります。
ぜひぜひ、子ども達と一緒に「まるいちきゅうのまるいちにち」の絵本を通して、様々な「ふしぎ」を分かち合って下さい。
こちらの絵本、年齢関係なく楽しめる芸術的作品と言っても過言ではないと思います。
以上、「まるいちきゅうのまるいちにち」の絵本の紹介でした☆
安野光雅さんの絵本はこちらの「あいうえおの絵本」もおすすめです☆
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