悩みすぎな私の子育てライフ

ある主婦の生存軌跡を残すメモ

【スポンサーリンク】

ジブリの「君たちはどう生きるか」すごくよかった。

宮崎駿の「君たちはどう生きるか」を観た。
「好き嫌いがはっきり分かれる」、とか、「ストーリーに脈絡がない」「芸術を鑑賞する感じで見た方がいい」みたいなざっくりとした事前情報しか入れずに観た。
正直、一週間前ぐらいまではこの映画を全く映画館で見る気はなかった。
だって、「風立ちぬ」が個人的に微妙だったから。
でも、私の好きなブロガーさんがこぞって書いていた「とにかく気になるなら観に行った方がいい」という言葉が私に魔法をかけるように「観る気」にさせた。
なんだか、「この映画はタイムリーで絶対に観るべきだ」という気持ちがドンドン湧き出てきた。
私は一応ジブリ好きの部類にはいると自負している。
過去にこんな記事も書いてるくらいだし↓

 

www.hiekashi.com

 

www.hiekashi.com

 

www.hiekashi.com

 


とにかく、ジブリは大好きなのです。
その宮崎駿さんの最後の作品になるかもしれない今作。しかも、信頼できるブロガーさんが「観に行った方がいい」と断言している。


もう、観るしかないでしょ。


と、いうことで、長女と観に行きました。


感想は一言でいうと「本当に観に行ってよかった」です。


よかったです。本当に良かったです。


観終わった後、「こんな作品を82歳で世界に送り出せた宮崎駿さんはヤバすぎる。。本当に本当に凄い…偉大だ…」と心から思いました。
そして、感謝の気持ちが湧いてきました。
正直にいうと、リアルタイムではものすごい高揚感はなかったです。凄いドキドキ、ハラハラもなかったです。
ただ、波のように、何らかの感情がある程度高まって、そして消えて、また高まって、消えて…の繰り返しって感じです。
その感情は単純な喜怒哀楽ではなく、美術館を歩きながら、絵をみながら作者について思いを馳せる…っていう心境に似ている気がします。
「あーこういう思いで、このシーンを描いたのかな…」とか、描いた宮崎駿さんの心境に思いを馳せていると、宮崎駿さんをとても近くに感じれるような…そんななんとも不思議な体験をさせてくれました。


この映画はこちら側から歩み寄らないと何も見えてこないけれど、歩み寄れば寄るほど、どんどん色々なものを見せてくれる…そんな映画のように思いました。


おそらく、メタファーが沢山散りばめられているのでしょう。それを知るには「宮崎駿」を知るしか道はないのです。だからものすごく不親切な作品だともとれますが、私はそういう類いの作品は結構好きです。だって宮崎駿という「人間」について私は知りたいのですから。いや、ある意味、宮崎駿は自分自身をこの作品に売って、最後の力を振り絞って「人間」を私に見せてくれたようにもとれるのです。自分を曝け出して。


私はこの作品を観終わったあと、なんとなく宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』との共通性を漠然と感じました。
何だかとても似ているような気がするのです。『銀河鉄道の夜』も、宮沢賢治について知らないと見えてこない世界があるから。
とにかく、私は『君たちはどう生きるのか』は映画館で観て本当に良かったと思える作品でした。
自分でいろいろな事を思考したい人にとっては素晴らしい芸術作品のように得られるものが豊かな作品だと思います。
そして、この作品を生み出すために自分を曝け切った(ように私は感じた)宮崎駿が愛しくなります。
そして、この作品の創造者である宮崎駿がまだこの世界に生きていて、同じ時代に今この作品を共有している…という事実がとてつもなく稀有なことのように感じれます。
それは、本当に滅多に訪れない稀有な機会だとおもいました。


そして、「いかに他人の個々の意見に『自分の感じたこと』はなかなか当てはまらないか」ということを思い知らせてくれました。

 

ネット上で、「自身の過去作品のオマージュだらけ」みたいな(否定的?)意見もよく見ましたが、私にはそこは全くと言っていい程気にならなかったです。「既視感」を感じるシーンは確かにありました。でもそれは、おそらく宮崎駿の何かを表現する際の「記号」や「表現方法の癖」をそう感じただけだと思います。全体的には、全く今までの作品と違った「創造的な新しい一つの作品」だと私は感じました。

 

今までの作品を部分的に切って張って適当に寄せ集めているだけ…なんてとんでもない。いや、もしかしたら、部分的にはそう表現できるかもしれませんが、例えそうだとしても、それでもそのコラージュ作品はしっかりと表現したい方向性を持った珠玉のような美しい一つの作品になっていると断言できます。

 

宮崎駿の人生に思いを馳せながら「宮崎駿」という人間について浸れる…これからもずっと私にとって大切にしたい作品になると思います。


ちなみに、一緒に観た長女(小学高学年)も結構楽しめたみたいで、良かったです。

 

【合わせて読みたい】

 

www.hiekashi.com

 

 

 

【スポンサーリンク】