悩みすぎな私の子育てライフ

ある主婦の生存軌跡を残すメモ

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自分を晒す勇気

ずっとぼんやりと思っていたことだけれど、「自分を晒す」ってことをしないと、自分以外の人間を本当の意味で感動させることはできないのだろう。

 

「自分を晒す」っていうのは、理由もなく全裸になる…みたいなことではなく、自分と他人を共鳴させるために「自分という人間を晒す」ってこと。

 

その「晒す」っていうのも、自分の中の意志のためにどの程度晒せるかは、自分でうまく調整してバランスをとりながら、晒せる妥協点を手探りで見つけていかないといけないと思う。

 

「自分という人間を晒す」というのは、大きなリスクを伴う。

なぜなら必ず現れる、やけに変な臭覚に優れた攻撃してくる人間の存在に耐えれる精神力が必要とされるから。

まず、自分に自信がない人は滅多やたらに自分を晒してはいけないと思う。

自分の意志の為に晒していい「自分」というのは、自分が受け入れている「自分」だけだ。

自分で「自分という人間」を肯定できないのに、他人がそんな「晒された自分という人間」を肯定してくれることを望んじゃいけない。それはハイリスクな晒しだ。

 

自分がしっかりと受け入れている「自分」をより効率よく表現できたとき、きっとそれが他人に共鳴する。そしてその「効率よい表現」の技術を身に着けるためには地道な努力が必要不可欠だ。

 

強い想いがこもった、その人が忠実に表現された形は、必ず、その発信者の人となりがしっかりと盛り込まれている。

 

その分かりやすい一つの例が漫画だと思う。

 

漫画は作者の、思想やら、好みやらがふんだんに盛り込まれている。

 

だから、私はいつも漫画を読むとき、漫画家さんの漫画に対する熱意に感動する。

 

あー漫画家さんは自分の伝えたい事を読者に伝えるために、そして読者に楽しんでもらうために、こんなにも自分という人間を晒している、そして、おそらく読者側には分からないとてつもなく大きな苦しみをともなって筆を握っているんだろうな…って。

 

私には時々、それが狂気にすら見えることもある。

そして、その狂気は私には美しく見える。

 

そして「あーここまで自分という人間を晒しきらないと、強烈に他人を感動させることなんてできないんだな」って自分自身の未熟さを嫌という程自覚させられる。

 

私は「誰かを感動させたい感動させたい」って思ってはいるくせに、結局、のほほんと色々な感動を色々なところからもらうだけ。

 

何処かのだれかさんが身を切るようにして自分を晒して生み出した輝く作品を、その眩しさに目をくらませながら、うっとり鑑賞するだけ。

 

そう、私は受け取ってばかり。そして、それがなんだか情けなく悔しい。

 

私は、自分の意志の為に自分を晒すことの極端な例が太宰治の『人間失格』という作品の形だと思う。

 

自分の醜い部分を余すことなく晒してでも、それを用いて芸術作品を生み出したいという狂気。他人から見れば「狂気」だけれど、本人にとっては「意志」なのだろう。

 

そんな風に自分の意志で何かを生み出そうとすることは、まるで、自分の血で文章を書くような・・・そんな感じに思う。自分を晒しながら何かを生み出すってことは、間違いなく自分という存在を消費している。自分を他人に晒すってことは、血を他人に与えるみたいだ。気を付けないと、血は一気に流し過ぎたら、身を滅ぼしてしまう。

 

だけど、自分が強く強くなれば、そして、血を与える量とそのタイミングを自分でしっかりと管理できれば、生きている間に沢山の血を沢山の人に与えれる。

 

誰だって、無駄に血を流したくない。

 

どうせ流すなら、その血を有意義なものにしたい。

 

ふと思った。

 

もし、この私のブログが今一瞬で消え去ったら、私は今までこのブログに与えた大量の血を有意義なものにしてあげれなかったことになる。

 

そんなの私がかわいそうだ。

 

だから、私は私の為にこのブログを大切にしようと思う。もし誰かの役に立たなくても、私だけは役に立てなくちゃいけないと思った。

 

そして、それは私だけのことじゃなく、みんながみんなの血を無駄にしてほしくない。

 

最近「罪は『的外れ』」という言葉を、『100分で名著』という番組中、若松英輔先生の発言で聞いた。

 

「罪は『的外れ』」

 

とても心に響いたし、なんだかしっくきた。

 

私は自分自身を無駄づかいするのは罪だと思うし、もちろん他人を無駄づかいするのも罪だと思う。

 

「罪は『的外れ』」

 

この言葉をしっかりと心に刻みたいと思った。

 

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